ALL JA
      Contest
 参戦記
日時 : 2004年4月28日〜29日 
結果 : 7Mhz CW 全国19位
原稿 JE1RRK 青梅市 山崎喜久雄

 移動で参加
 今年初のJARL主催のCONTESTに移動で参加しました。
周波数は、家にはアンテナの無い7MhzとしモードはCWです。
28日は会社が稼働日なので、急いで帰っても約1時間は遅刻になる計算です。
目標は昨年のALL-JAで考えた500QSOとしました。

 手順の確認
 夜の設営は何かと不安が多いのですが、それに挑戦するのが今回の特徴です。
具体的な不安は@ビスやナットが落ちたら、わからない
A工具を何処に置いたか、なくしてしまう
BDPのTOPが見えず、絡んでいても判らない
C懐中電灯を持つと片手が使えず、設営に余計な時間が掛かる
いずれも暗くて見えない事に起因しているので、到着したら1番に発電機を回し、蛍光燈を点けます。
又、懐中電灯の乾電池も設営と撤収でいつもの2倍は必要です。
在庫の乾電池20本の電圧を測って選別しました。
設営の手順を頭の中で何回か確認します。

 電源の確認
 まず、JIDXで故障した発電機はプラグ交換で直ったとの事でした。
そんなことなら交換用のプラグをいつも用意している事も必要な事でしょうか?
過去に作成したハーネスを点検しバッテリからリグをドライブする車内の配線を確認しました。
その場合はエンジンを回すので、自動車のガスも満タンにしておきます。

 設営の実際
 帰宅後はわき目も振らず着替を済ませて、準備万端の車に乗り、現地には午後8時前に到着しました。
いつもの第1候補地は先客万来で、第2候補地で設営を行いました。
DPは、第1候補地では長さは勿論調整済みで、角度も縛る場所を決めていましたが、第2候補地は周囲が異なる事からDIPが200kc上でした。
月夜に助けられながら両サイドに20cmの延長線を追加した結果、7MhzのCWバンドのSWRは<1.5になりました。
発電機で駆動する室内蛍光灯で、設営の明かりがほぼ賄えたので助かりました。
夜が明けた翌日に判った事ですが、INVの角度が狭くその分弛んで周波数が上がった様でした。

 QSO周波数の確保
 少ない経験のALL−JAの7Mhzでは、私ごときヘボには入り込むスキは無いと自覚していました。
確かに隙間と思ってCQをだしてもやがてサイドからの抑圧で潰されて、周波数の移動を行います。
そんなレベルながら、『やっと住めば都』と思わしき周波数を見つけましたので、やがて来る弱肉強食の抑圧に脅えながらもそのひと時にCQを連発します。

 135QSO39マルチ
 午前2時を過ぎる頃にはCQを連呼しても音沙汰が無いので初日は休みとしました。
500/3=167、目標500QSOの実現には、前夜は167QSO出来れば2日目の通算500QSOは堅いのですが、応答が無いものは仕方有りません。
135*3=405、このペースでは400オーバーが良いところかなとの思いが掠めます。

 29日午前6時半
 目が覚めると美しい新緑と青い空が目に飛び込んで来ました。
この時期は風の強い事があり、過去のALL−JAでは強風で八木アンテナが倒れそうになった記憶が蘇ました。
今日も断続的に突風が吹いていますが、ワイヤーアンテナはステーも兼ねる構造からポールがしなっても安心です。
乾いた泥が風に煽られて、車が一段と汚くなりました。
発電機を掛けると2発で掛かりました。これで安心して2日目を始められます。
過去10年以上の移動運用を振り返り、泣いて帰った原因の一番は発電機の故障ですので。

 8時
 周波数の確保は出来ましたが、これは競争が低調な証拠で、その結果は呼ばれません。
この時間で通算200QSOでは目標500QSOまで残り300で、気が遠くなります?
30局/hなら10時間後に目標達成ですが、30局/hは結構なスローペースで時間を追うごとに耐え難さが積もります。

 9時
 山のお寺の和尚さんと会話しました。
この山も不法投棄で困っているとの事。
その防止で門を設け一般者の入山を拒否する林道が有る様ですが、ここも投棄は例外では無いとの事です。
門を設ける事になれば、善良な人も一蓮托生で入れず、私も移動運用が出来なくなります。

 10時
 依然呼ばれず、無CALL時のSメーターは9+20DBでQRMレベルは変わらないのですが、音の感じで抑圧が減った気がします。
これはハイバンドに移動したか、それとも呼ばれないのでQRTしたかです。
きっと他に楽しみが有るのでしょう!

 11時
 呼ばれないので、一旦無線機を切り、気分転換に辺りを一周しました。
晴天でこの時間では、日差しが強く車内の居住性は耐えられない程に暑いので、窓を締めてエアコンを入れました。
パソコンや無線機が直射日光を受けて暑く、日除け銀シートのが必要ですが積まれていませんのでタオルでカバーしました。
次回は積み込んでおく事!これは久しぶりに移動して気が付いた話です、頭のシミレーションでは無理でした。

 12時
 時間を追うごとにデュープが増えるので、QSO数は暫減傾向ですが、昼休みを利用して無線機の前に座る人が居る様で、いくらかCALLが増えました。
でもその反動で13時以降は又寂しさが戻り、呼ばれない時間が長くなりました。
一旦発電機や無線機を止めて1時間ほど横になります。
睡眠不足が現因の様で、朝から食欲が無く、昼食時間になっても食欲が沸きません。

 15時
 仮眠から覚めてガスを詰め、リスタート。発電機は直ぐに掛かったので、安心です。
QSOのペースは依然上がりません。
今朝の出足の7時〜8時の1時間に45局でしたが、その後は30局代に低迷し、10時以降は20局代、正午に30局代に戻ったものの、以降は20代の中盤が継続。
平均すれば2〜3分に1局ですが、現実は1分間に2局QSOする事も有れば、10分近く呼ばれない事もあります。

 17時
 昼間は出稼ぎに行った人も夕方には家路に着き、無線機に火を入れるなら、今からはCALLが増えると期待します。
又ハイバンドでは伝播が伸びる時間帯になるので、その分ローバンドにも覗きが増える読みですが、一向にその気配が有りません。
それどころか、自動発射のCQは連続3ループもCALLがなく途切れるに至ってはもう辛抱出来ず、QRTを決断します。
明日は会社なので、もとよりCONTEST終了の21時までは居られません。
撤収し帰宅するだけで夜中の11時を回ります。
弱気のむしが、撤収や食事の時間を加味すると午後6時でも早くは無いと計算しています。

 18時
 陽の有るうちに撤収作業にかかり、そして暗くなる前に終れました。
所要時間は、設営の半分程度です。
スコアは424QSO,51マルチ、21624点で目標500QSOは未達となりました。
残る3時間で76QSOはギリギリ出来そうな計算ですが、根性が無いので、早退します。

 目に青葉
 今朝の目覚めたときに飛び込んだ新緑は、まさに『目に青葉山ほととぎす・・・』の感慨がありました。
子供の頃は田舎育ちで、新緑や紅葉は当たり前の出来事で感慨は有りませんでした。
大人になれば会社の往復だけで、自然の移り変わりは気を止める余裕はありませんでした。
人生の後半に差し掛かり、ようやく気を回せる様になったのでしょうか
梅・桜以外に春を代表するチューリップを羽村で撮影したので、載せます。

 昨年との比較
 昨年は28日が稼働日で同じ条件ですが、夜は止めて29日昼だけのQRVとしました。
その昼間だけの時間帯で比較すると昨年が374局で今年は236局と138局も少ない状況です。
これは初日の夜のQSO数135局と酷似しています。
すなわち2日目にQSOしたかったが、初日にQSO済みなのでCALLしなかったとこじつけます。
残る50局の差は朝の始動時間が早い分です。
もし朝6時から起動出来れば、今回の420局程度はQSO出来るとも言える可能性が有ります。
その為には現場に5時に到着せねばならず、非現実的な朝4時起きとなります。
やはりその時の調子に合わせた無理の無い運用が楽しみの秘訣でしょうか?




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編集者 JR1CLL  RRK トップページに戻る